イヌの僧帽弁閉鎖不全症(ステージB)の診断と治療

最終更新:2025年5月23日

 当院でも犬の僧帽弁閉鎖不全症(MR)の診断・治療をするケースがよくあります。

 この疾患は、左房と左室を隔てている僧帽弁という弁が厚く変性することでうまく機能しなくなり、左室が収縮した時に左房側に血液が逆流してしまうものです。

ちなみに、

 犬の僧帽弁閉鎖不全症(MR)の主な原因が粘液腫様変性僧帽弁疾患(MMVD)になります。

 主な原因ということもあって犬の僧帽弁閉鎖不全症(MR)≒犬の粘液腫様変性僧帽弁疾患(MMVD)として扱われています。

 近年では、大きなくくりの僧帽弁閉鎖不全症(MR)という名前より、より具体的な粘液腫様変性僧帽弁疾患(MMVD)と呼ばれることが増えている気がします。

 今回の記事ではたぶんオーナー様が聞きなれているであろう僧帽弁閉鎖不全症(MR)として説明いたします。

なお、

 続 イヌの僧帽弁閉鎖不全症(ステージB)の診断と治療は下のボタンから閲覧してください。
 2025年の現状についての記事になります。


 犬の僧帽弁閉鎖不全症は、ほとんどの例で聴診時の心雑音で発見される疾患です。

 心雑音聴取後のかんたんな流れとしては、

 心雑音聴取→エコーやレントゲン、心電図などを用いて心臓検査→僧帽弁閉鎖不全症≒MMVDと診断→治療開始or経過観察

というものになります。

 当院では犬の僧帽弁閉鎖不全症(以下MRとします)の治療をするにあたりACVIM(米国獣医内科学会)の治療ガイドラインを参考にしています。
 ~参考にしているだけでガチガチに順守しているわけではありません~

 そのガイドラインにはMRの臨床症状や進行具合によって

「こんな薬を使ったほうがいいよ」「こんな対応がいいよ」

ということが示されています。しかもおすすめ順に。

 日常の診療において、

「心雑音があって、エコー検査で僧房弁逆流も確認できるんだけど、心臓病の臨床症状はでてないよ!」

というワンちゃんをけっこう診ます。

 このようなワンちゃんの治療を考えるにあたり、

 心臓の形が変わっているかどうか?形態的な変化があるかどうか?
 ~形が変わるといってもパイナップルから潜水艦に変わるような変化ではなく、かんたんに言うと心臓が大きくなってるかどうかの変化になります~

 ということで大きく2つにわけて治療を考えよう♪

 それによって治療方法は変わってきますよ。

かんたんにいうとこんなことがガイドラインに書かれています。

 治療法が変わるからこそ、心臓の形態的な変化をとらえることは非常に重要になります。

 元気で問題なく過ごしているワンちゃんに

「聴診で心雑音が聞こえますね。今度、心臓の検査をしてみたらどうでしょうか?」

というご提案を当院からする理由は、

 僧帽弁逆流があるかどうか?その他の循環器疾患ではないのか?

という診断のためはもちろんのこと

 心臓の形態的な変化を的確にとらえるためです。

 犬のMR≒MMVDのACVIMステージ分類(病期分類)において僧帽弁逆流があるが臨床症状がない場合はステージBにあたるのですが、
 ~まさしく前述の「心雑音があるし、エコー検査で僧房弁逆流も確認できるんだけど、心臓病の臨床症状はでてないよ!」=ステージBです~

そのステージBはB1とB2に細分類されていて

 B1とB2の違いが心臓の形態的な変化の有無

になります。

そして、

 ステージB1とB2で前述したように治療法や対応も変わってきます。

ということで、

心臓の形態的な変化をつかもう!

 ステージB1とB2を区別するために昔からいろいろなものを測定してみたり、計測してみたり私なりに試行錯誤しているのですが、ここ最近私がやっていることを紹介します。

脊椎左心房サイズ(VLAS)の計測してみよう♪

 難しいことはいつものように全部割愛しますが、

 胸部のレントゲン写真で気管分岐部から左心房の後ろに線を引いてみて、それが胸椎何個分かな?
 ~かなり適当にやり方を書いていますが、もっと細かくどっからどこまで線を引くのかなどは割愛しています~

を計測してみます。

 この何個分?がVLASになります。

脊椎左心房サイズ(VLAS)の計測

↑当院での胸部レントゲン写真。当院ではこんな感じでCRの画像上でVLASを測定しています。レントゲンのデジタル現像はいろいろと便利ですね。いちおう、VHS計測もやっています。あっ、VHSといえばビデオ規格だと思うのですが、ベータとVHSの規格争いが懐かしいですね。ソニーはその後MDとか作ったりもするのですがそれも結局iPodとかのフラッシュメモリにやられてしまい…。ソニーと言えばスーパーファミコンから64の流れでどうしてもソニーはCD-ROMでのソフト供給にこだわり任天堂と袂をわけて…。いちどは共に同じ道を目指そうとしたのですが…。結局任天堂は読み書きの速いカートリッジを採用(ニンテンドー64)、ソニーは自社でプレイステーション(当時ですげぇCG満載を目指す)を作り、ここからプレイステーションの一人勝ちになりFF7も発売され…。64はソフト開発プログラムが変に難しくてソフトメーカーの参入が難しく。時のオカリナとかカスタムロボとか名作は多いのですが。そんなこんなで任天堂の暗黒期が始まります。暗黒期の中でも64で「どうぶつの森」を生み出したのが最大の功績でしょうか。WiiUでスプラを生み出したかのように。いろいろ書き始めるとswitch時代までの考察が始まるのでこのへんにしときます。無駄に長くなりました。わかる人だけ読んでいただければと思います。私の家電と任天堂という完全趣味の話になります。

 左心房拡大の1つの指標として、ここ最近私はルーティンで計測しています。

 改めてレントゲン検査もいろいろと有益な情報を得られるなぁと思います。

 エコー検査の陰に隠れがちですが、レントゲン検査はまだまだ必要な検査です。

LVIDDN(体重補正左室拡張末期径)も測ってみよう♪

 左心室はドッキンドッキン収縮と拡張を繰り返しているのですが、左心室が一番拡張したときの直径をちょうどいい位置でエコーを使用して測ってみます。
~左心室が一番拡張したときの直径=LVIDd(左室拡張末期径)です~

 ワンちゃんはいろいろな犬種がいて体重もばらばらなのでLVIDdを補正します。
 ~補正計算の時にでてくる0.294乗の計算はiPhoneを横向きにして計算器アプリで計算してみます~

 体重補正後のLVIDdのことをLVIDDNと呼びます。

 計算機アプリが使えたらけっこうかんたんにエコー測定から数値化できます。

LVIDdやLVIDDNの心臓エコーでの測定

↑当院での心臓エコー写真。LVIDdは心電図のR波のところでの幅と自分で決めています。この画像の症例では5.85kgのワンちゃんのLVIDdが2.43㎝なのでLVIDDN=2.43㎝÷5.85kgの0.294乗=2.43÷1.6809≒1.45になります。けっこう手軽に計測できる指標かなと思います。

 左心室拡大の1つの指標として、最近は計測を試みています。
 ~まあ、この数値だけでなんとかなるもんじゃないとは思っていますが…~

LA/Ao左心房大動脈径比も測ってみよう♪
~昔からやっていることで、最近私がやっていることではないのですが紹介します~

 難しいことはまた全部割愛しますが、

 左心房の直径が大動脈の直径の何倍かな?をエコー画像で計測します。

 左心房拡大の評価に超重要でメジャーな指標なので昔から計測してます。

 私はけっこうパッと見を重視していてパッと見、倍あるかどうか瞬時に判断する癖はつけています。
 ~とはいえ、きちんと1.6倍、2.2倍など数値化しての評価もしています~

LA/Ao 左心房大動脈径比

↑あまりいい画像ではないですが、LA/Aoを測定しようとしてるところの画像。客観的な数値も大切だと思いますが、パッと見の間隔も大切にしたいですね。

 その他の所見やVLASの数値も考慮して左心房拡大を総合的に判断していきます。

 なお、当院での心臓エコー検査はこちら←要クリックも参考にしてください。

心臓系バイオマーカー検査はとりあえずやらないでおこう♪
~検討することを検討してみようと思ったりもします~

 ANPやNT-proANP、心筋トロポニンというような生体内の物質(ANPはホルモンです)を測定することで心臓病のステージ分類の一助になるみたいですが、

 そのような生体内物質を院内で測れるわけもなく、サンプルを作成して検査センターに提出して…検査費用もかかるし…時間もかかるし…

そんなこんなで、

 いろいろ煩雑なため積極的にやるもんではないという判断で私は現状一切この手の検査を選択していません。

 従来のオーソドックスな検査の精度をあげればそれで大丈夫な気がします。
 ~私の勝手な判断ですが…いろいろと余裕があればよい検査だとは思います~

そして、いろいろな検査の結果、


 僧房弁逆流があるが臨床症状がなくて心臓の形態変化が少ない場合

要するに

 ①犬のMMVDのACVIMステージ分類=ステージB1の場合

 ACVIMの治療ガイドラインを参考にして

 経過観察
 ~半年から1年に一度の心臓検査をできるかぎりしていただいたうえでの~

を診断後の選択肢としてオーナー様にご提示しています。

とはいえ、

 必ずしも経過観察だけではなく、

 ステージB1とB2の境界線のような状況の場合

 or

 ステージB2にむけて動いている気がする!

こんな時は、

 ピモベンダンなどの内科治療も選択肢としてオーナー様にご提示いたします。


 僧房弁逆流があり臨床症状がないが心臓の形態変化が一定以上ある場合

要するに

 ②犬のMMVDのACVIMステージ分類=ステージB2の場合

 ACVIMの治療ガイドラインを参考にして

 ピモベンダンによる内科治療

を治療選択肢上位としてオーナー様にご提示しています。

 昔はステージB2でアピナックやエースワーカーなどのACE阻害剤単独処方することが私自身多かったのですが、

 いろいろな論文発表、ガイドラインを参考にすると長期予後に関してピモベンダン単独のほうが効果があるのかなと今では思っています。

ピモハート ピモベハート ピモベンダン

↑当院で使用しているピモベンダン製剤の一部。動物用ピモベンダン製剤のどの添付文書にも書かれているのですが「ピモベンダンは食事の1時間前投与」が大原則です。それは、錠剤の胃の中での溶けやすさの(胃のpHの)関係があります。食事といっしょに投薬すると胃のpHが上昇してしまいます。その時の薬剤の溶け方には各社製剤によって多少差があるようです。ピモベンダンだからどれも全く完全に一緒というわけではありません。薬物動態のADMEがすべて一致ではないということです。ちなみに私が新卒のころはアカルディを使ってました。よく分包してました。いい思い出です。

とはいえ、ACE阻害剤はまだまだ現役バリバリのお薬で、

 ・たまに咳みたいな症状がある時

 ・血圧測定してみて血圧が高かった時

 ・お薬の値段の関係

 ・状態によりピモベンダンに加えてACE阻害剤も必要と私が判断した時
 ~ステージB2だけども、LA/AoやLVIDDN、e波がけっこう高値の時~

など

 こんな時はACE阻害剤を単独or併用使用します。
 ~なんらかの利尿剤も使用することがあります~

当たり前ですが、

 ステージB2=ピモベンダン一辺倒というわけではない!

ということです。


まとめ

 今回は当院でのステージB1とB2の犬の僧房弁閉鎖不全症に対する診断と治療を書かせていただきました。
 ~あくまで当院での!です~

 犬の僧房弁閉鎖不全症において

 「この犬はステージB1」「この犬はステージB2」

というように明確に白黒つけられるケースもありますが、

 う~ん、グレーゾーンだなぁ

と思うことも私の経験上少なくありません。
~同じステージB1 or ステージB2でも幅があります。CよりのB2、B2よりのB1みたいな感じで、進行度にはグラデーションがかなりかかっています~

 グレーゾーンが存在するからこそ、客観的な数値だけをみるのではなく、

 オーナー様のお話やワンちゃんの状態、なにより身体検査所見を大切にしながら総合的な診断をする。

そして、

 その診断に基づいて、最適な治療法をオーナー様と共に決定していけるように尽力したいと思います。

 結局、ACVIM治療ガイドラインを参考にはするけれども、

 それに縛られることなく個々のグラデーションにあわせて治療を柔軟に工夫・適合させていくのが現場の獣医師としては大事なのかなぁと思います。


2025年5月23日更新

飲むピモベンダン

 少し前の話になりますが
 上記で紹介した動物用ピモベンダン製剤に新しいタイプの薬が発売されました。

 それがどんなタイプの薬なのかというと…

 飲むタイプのピモベンダン=液体の薬

 になります。

 商品名はベトメディン経口液といいます。

ベトメディン経口液

↑これがベトメディン経口液のボトルです。5kgくらいの犬だと1本で1ヵ月使用できます。ボトルのキャップは押して開ける必要があります。薬のキャップではよくあるタイプです。慣れない方には開けにくいかもしれません。

「えっ!あのベトメディン!?」

 ベトメディンという名前を聞いたことがあるオーナー様もけっこういらっしゃるのではないかと思います。

 ベトメディンという動物用ピモベンダン製剤は先発薬メーカーが開発した動物用医薬品です。

 日本で10年以上前から存在する錠剤(今ではチュアブルタイプ)の薬です。

 効能又は効果として、

 僧帽弁閉鎖不全による慢性心不全に伴う症状の改善

だけでなく、

 (ベトメディンチュアブルとベトメディン経口液に限りますが)
 心拡大を伴う無徴候性の僧帽弁閉鎖不全(いわゆるステージB2)に続発する慢性心不全に伴う症状の発現の遅延及び心拡大の進行抑制

 まで承認されている点が他の動物用ピモベンダン製剤との違いです。
 ~他の動物用ピモベンダン製剤は僧帽弁閉鎖不全による慢性心不全に伴う症状の改善のみしか効能を承認されていません~

ということは、

 ステージB2の犬に症状の発現の遅延及び心拡大の進行抑制を目的としてピモベンダン製剤を適応内使用するとなると、ベトメディンチュアブルか経口液しか使用できないことになります。
 ~適応を厳格に守ろうとするならばの話です~

とはいえ、

 臨床症状があるorなしの判断がグレーゾーンってことがあったり
 ~臨床症状があればその症状の改善を目的として他の動物用ピモベンダン製剤を使用することは適応内使用になります~

 オーナー様の様々な事情や要望(剤形による投薬のしやすさの違いなど)ってこともあったり

そもそも、

 (承認はとれていないといえども)どれも同じピモベンダンであるってことで

 ベトメディン以外の他の動物用ピモベンダン製剤をステージB2orほぼB2の症例に使用することもあります。

 あんなこんなの動物用ピモベンダン製剤ですが、

 今までは、家庭で投薬しようと思うと錠剤タイプの薬しかありませんでした。
 ~まさか、家庭で毎日ピモベンダンを静脈投与するなんてことはないと思うので錠剤タイプだけしかなかったと表記しています~

そんな中、

 (初めにお伝えしたように)
 飲むタイプの薬が発売されたことは処方の選択肢が増えるという点で良いことだと思います。

では、

「今までの錠剤やチュアブルタイプに比べて飲むタイプはどうなの?いいの?」

 ってことをパッと思いつく範囲で私の感想を交えながら書いていきます。

当たり前ですが、

 従来のチュアブルタイプと比べて薬の効能効果は同じです。
 ~いいも悪いもありません~

違うのは…

・投薬のしやすさ
・薬用量を細かくコントロールできる

 という点かなと思います。

(1)投薬のしやすさ

 錠剤よりも投薬しやすいかなと私は思いました。

実際、

 いくつかの症例に自分で投薬してみましたが、とくに嫌がる様子もなくよく飲んでくれていました。
 ~たしかに食欲が落ちいている犬や薬に慣れていない犬でも飲ませやすいなと感じました~

 思ったよりすごくいいな♪という印象です。

 メーカー様が努力して

 無臭でアレルゲンフリーでわずかな甘みのある経口液

 にしてくれている成果だと思います。

ただ、

・オーナー様の投薬スキルがすごい
・錠剤を難なく飲める犬or錠剤に慣れた犬

 こんな場合は、錠剤の方が投薬しやすいと感じるオーナー様もいるのかなと思います。

で、結局は

 場合によりけりといった感じです。

確かなことは、

 錠剤をあんなにしたりこんなにしたりって感じでどうにかこうにか投薬しているオーナー様にはきっと経口液の方がフィットするだろうということです。

(2)薬用量コントロール

 錠剤タイプだと1.25mg 2.5mgなどの含量の錠剤を割ったり組み合わせたりで投薬することになります。

ということで、

 犬の体重によっては投与したい量ピッタリにならないことがあります。
 ~薬用量には遊びの幅があるので別にピッタリ何mg投与しなきゃいけないってわけではないのですが…~

それに比べて、

 飲むタイプは専用シリンジで必要な量の液体を量りとるためにピッタリ量を投薬することができます。

 ピッタリにこだわりたいのならば経口液はよい選択だと思います。

このように、

 けっこういい感じのベトメディン経口液ですが…

「ここがもうちょっとこうだったらいいのになぁ」

 ってところもあります。

例えば、

 オレンジ色の専用シリンジのことで…

 やたらひっかかったり、動きがスムーズでなかったりします。
 ~動かすとなんかひっかかる感じなんです~
 ~経口液のボトルから直接吸い取れるというのはすごくよいのですが~

 専用シリンジに最低1か月投薬するための耐久力があるのかなということも感じます。

ベトメディン経口液 専用シリンジ

↑専用シリンジ。目盛りに体重が書いてあってわかりやすくなっています。独特の操作性があります。

ベトメディン経口液 専用シリンジ

↑キャップを開けるとこんな感じになっています。専用シリンジの先がきれいにおさまるようになっています。ただ、普通のシリンジだとややゆるめになるので薬を吸い取るにはややコツがいります。

こういうこともあって、

 専用シリンジだけでなく、普通の医療用のシリンジをオーナー様にお渡しすることもあります。
 ~普通のシリンジだけでよいというオーナー様もいらっしゃいます~

 今後、専用シリンジがもっと使いやすくなってくるともっと良いかなと思います。
 ~まあ、すべては慣れの問題といえばそうなのですが~

あと、

 こうだったらいいのになぁとは違いますが、

 ボトルの蓋を開けて、専用シリンジor普通のシリンジで薬を量り取って、投薬して、使ったシリンジを洗って清潔にして
 ~量りとる時に薬の液体が手につくと独特のベタサラっとした感じもするしなぁ…~

 を繰り返していく手間が1日2回必要ということは紛れもない事実です。

 錠剤と比べた時、その手間をどう考えるかはオーナー様次第になります。
 ~錠剤の方が楽だというオーナー様がいてもなんらおかしくありません~

最後にまとめると、

 心臓の薬は毎日毎日ずっとずっっと飲んでいくものなので投薬のストレスは少ないに越したことはないありません。

 ベトメディンチュアブルやその他のピモベンダン製剤の投薬で

「なかなか飲んでくれないんだよなぁ」
「毎日大変だなぁ、難しいなぁ」

 と感じているオーナー様は一度ベトメディン経口液を試してみてもいいんしゃないかなと私は思います。

ちなみに、

 当院での薬の費用のことを書いてみると

 ピモベンダン製剤の錠剤とベトメディン経口液の1か月の薬代を比べた時

 5kg前後の犬であれば大きくは変わりません。


 なお、続編は下のボタンからです。

2022年12月10日