ちょっと考えてみた いろいろと

 で、深夜になって何かがこの地に降り立ったようにふと思いついたんです。

 腫瘍の治療で治療オプション(選択肢)が多いとオーナー様もどれがいいのか迷うんじゃないかってことです。

 どっちかというと私は診断のついた腫瘍に対して治療選択肢をしっかりオーナー様に示したい性格でした。いや、現在進行形でそういう性格なんだと思います。

 それぞれの治療選択肢のメリット・デメリットをご説明して、オーナー様に選択していただくという形です。これはすごくよいとは思うのです。

 しかし、オーナー様と動物がどの治療で腫瘍と戦っていくか選ぶのもけっこう大変で、専門的な知識を持ち合わせていないこともあって、オーナー様がどうしていいか迷ったり混乱することもあるんじゃないかとも思いました。

 結局、「先生がよいと思う治療でお願いします」とおっしゃられることもありました。

 う~~ん、これじゃあいけないような気がしてきました。

 ということで、オーナー様目線で治療の選び方の軸になるようなものがないかなぁとちょっと考えました。

で、思いついたのが

オーナー様が腫瘍治療の目的をしっかり決める!

じゃないかと思いました。

 なぜならば、目的がしっかりするとあれこれ迷うことが減る気がしたからです。すくなくとも選択肢を減らすことができます。

 腫瘍の治療選択肢にどれが〇で×、どれが△なんて一概に決められるものではありません。

 一貫した目的をもっておこなわれた治療であればなんでも◎です。

 完全に腫瘍を取り除きたいのか、腫瘍とうまくつきあいながらすこしでも快適な生活をすごしたいのか、それともいろいろせずにお家で看病したいのか。などなど。

 シンプルに「なんのためにこれから腫瘍の治療をするのか」を念頭に置くと、治療選択肢への見方、これからの治療の過程も変わるんじゃないかなと思いました。

 それくらい、なんのために治療していくのかっていうのはかなり重要だと思います。

 ということで、私としても、まず治療の目的(ひろい意味でのゴール)をオーナー様とよくお話ししたうえで、治療選択肢を提示して、オーナー様、動物と治療をつくりあげていこうと思いました。

 答えのない世界で答えを見つけるコンパスがなんかないかなぁと日々物思いにふけりますね。

 以上、とりとめもなく書いたので、主観に満ちた文章になっちゃいました。

2021年04月24日